老舗酒造所の伝統と革新

いわて蔵ビールは岩手県は一関市にある、大正7年創業の老舗造り酒屋の「世嬉の一酒造」が手がけるクラフトビールブランドです。
いわゆる地ビールブームの1995年に「いわて蔵ビール」のブランドを立ち上げ、第一線を走ってきた、国内クラフトビールブランドとしても歴史の長いブランドが、震災を乗り越えて新たに世に送り出したのが「金蔵(きんくら)」をはじめとする、缶のクラフトビールシリーズです。
伝統と革新を融合した家紋のような独特のロゴマークは、世界的デザイナーの nendo 佐藤オオキ氏プロデュースによるもの。
日本酒造りの伝統と、クラフトビール造りへの挑戦、二つの面をシンプルに表現し、いわて蔵ビールの象徴として目を惹くロゴですね。
いわて蔵ビールはピルスナーの「金蔵(きんくら)」の他に、レッドエールの「赤蔵(あかくら)」、スタウトの「黒蔵(くろくら)」の計3種をラインナップしています。
クラフトビールと言えば瓶ビールが多いのですが、いわて蔵ビールでは流通や保管に有利な缶をチョイスしています。
瓶ビールって特別な感じがしてテンション上がるけど、保管や処分がなかなか面倒だったんですよね。
だから、ビール好きの知り合いでもギフトとしては瓶ビールが多いクラフトビールは送りにくかったりしました。
そういった面で言うと、缶のみで展開しているクラフトビールって地味に嬉しい存在ですよね。
そんな、ビール好きの痒い所に手が届く、伝統と革新のいわて蔵ビールきんくらを早速味わってみたいと思います。
ピルスナーの枠にとらわれない洗練されたクラフトビール

ピルスナーということでスッキリのどごしを楽しみたかったのでグラスにはタンブラーをチョイス。
グラスへ注ぐと元気よく泡が立ちます。キメも細かく、上質なビールであることがうかがえます。
ボディは黄金色で透明度も比較的高く、ピルスナーらしい佇まい。
グラスを顔へ近づけると蜂蜜のような甘い香りが鼻をくすぐり、プレミアムモルツのような麦の味が想像されますが、そのお味やいかに。
まずは一口だけ飲んでみると、その落ち着いた味わいに驚きます。香ったほどの甘みは無く、苦味も強くない。しかし物足りないかと言うとそうでもない。かなり洗練されている印象です。
ピルスナーを想像して飲むと少し驚きます。ヴァイツェンだと思って飲んだ方がしっくりくる、そんな味わいです。
ピルスナーらしく豪快にゴクゴク飲むのもいいですが、チビチビ飲んでも不快じゃない味のバランスで、大手ピルスナーのワンランク上のビールとして、万人受けする味に仕上がっています。
ビール好きの方がデイリービールとしてラフに楽しめる一方、飲み会ではお酒は一杯だけしか飲まないような女性でも、ビールの楽しみが体感できる、飲む人を選ばないピルスナーといった感じです。
またギフトとして贈るときも、相手の好みに神経質にならずにすむ一本だと思います。
岩手県の蔵元が丁寧に作り上げた自慢のクラフトビールを、ぜひご賞味あれ。
いわて蔵ビール きんくら(金蔵) ピルスナー

原産国 | 日本 | ![]() |
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度数 | 5% | |
原料 | 麦芽ホップ | |
分類 | ピルスナー | |
内容量 | 350ml |